出会いは何時も突然やってくる・・・
初夏の昼下がり、電話のベルが鳴る・・・これを見て欲しいの・・・その写真を見ると裸の小さな人形だった。横顔しか写っていなかったが、私は一目で恋に落ちた。一目惚れはした方が負けよね。そう心の中でつぶやきながら、私は飛行機をすぐに予約し彼女に会いに行った。小さな人形の持ち主は老婦人であった。彼女は人形の箱を開けながら65年間一緒に過ごしたと話してくれた。そして先代は彼女の祖母で、やはり65年間大切にしていたと言う。なんと、時を越えて130年の歳月が私の目の前にあるのだった！・・・私が見た事も聞いた事も無い物語がこの人形にある事がとても不思議だった。そして新しい物語がつくられる・・・私の手の中の子は新生児の様に美しく神秘的なオーラを放っていた。
・・・長い間ファミリーに受け継がれて来た物は、どんな品物であってもそのファミリーにとっては大切な宝物です。その家族の歴史の一部と言っても過言ではありません。私たちは素晴らしい出会いを求めて各地を訪れ、色々な方々とお会いします。私たちが選ぶ品物は、その沢山の宝物の中から更に厳選されます。時には笑い有り、また泣きも有り・・・コレクターの目となり足となり出逢う、その素晴らしい感動を皆様にお伝え出来れば幸いです。