2018年はカステリドールの10周年の年です。でも私が、アンティークドールというフランス人形の存在を知ったのは、更に遠い昔です。その頃は未だ未だ若く、ただ単に眺めるだけの遠い存在でした。いつか手にしてみたい…と思ったのは遠い遠い記憶です。そして日々の忙しさに紛れて、そんな小さな願望は心の隅に追いやられて、すっかり忘れかけていました。ある日、ほんの些細なきっかけで、フランスのある田舎町で、私は最初のアンティークドールを手にする事になります。その時は、欲しかった宝物が目の前に現れて、単純に嬉しくハッピーな気持ちだった事を覚えています。それが…いつの間にかホームページを持って、コレクターの皆様へお人形をお届けできるようになりました。振り返ってみると感慨深く、また私のお人形を手にされて下さったコレクターの皆様には、感謝の気持ちでいっぱいです!
いつの間にか…と言い現わしましたが、そこには沢山の山や谷があり、それを一つづつ越えては又歩き出すという地道な作業と勉強の日々でした。たかが人形、されど人形…誰かにとっては玩具に過ぎない品物でも、19世紀からの歴史とストーリーがある事を学び、私は更にのめり込んで行きます。そしてそれらは、フランスの歴史や当時の経済成長をも表す素晴らしい宝物でした!
私が迷った時や疑問がある時、又もっと詳しく学びたい時、どんな時でも良きアドバイスを下さり、正しい知識を教えてくれる存在が、テメール氏でした。彼の書いた「ジュモーブック」「ブリュブック」は、ボロボロになるまで何度も読んでは疑問があると彼に聞いて…と繰り返したのは、つい昨日の出来事の様です。今日は私が信頼するフレンチドールエキスパートのテメール氏にパリでお会いして、日本の皆様へメッセージを頂きました!