モナコから車で30分。南仏にサンポール・ド・ヴァンス(St-Paul de Vence)という場所があります。サンポールの村は、小高い山の上にあり、城壁と石造りの家々が、16世紀の城塞都市としての特徴をよく残しています。そこから美しい南仏の景色を眼下に眺めることができます。
この場所に1964年、現代美術振興のために、マーグ財団 (La Fondation Maeght)が設立されました。ここには、ミロをはじめ、ボナール、ブラック、ジャコメッティ、シャガール、マティスなどの作品が数多く所蔵されています。
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画像は、Alberto Giacometti アルベルト・ジャコメッティ(1901~1966年)の作品。彼はスイス出身の彫刻家、画家で、パリでロダンの弟子アントワーヌ・ブーデルに学びました。 また、ピカソ、ミロなどの画家や文人とも交流がありました。ジャコメッティは、ジュモーの家系のように父の代からアーティストの家系でした。
彼の針金のように極端に細く、長く引き伸ばされた人物彫刻は、ジュモーの人形とは対照的な姿でありますが、現代における人間の実存を表現したものとして高く評価されています。